AKANE
そこへルイが疑り深い声で水を差す。
「クリストフ、貴方こそなぜそうまでして陛下に関わろうとするんです? 僕は、それが不思議でなりません」
ふっと困ったように微笑むと、クリストフはルイに視線をやった。
「さて・・・。実のところ、わたし自身もそれが不思議なんです。おそらく、直感で感じたんでしょう。わたしとクロウ陛下は同じ匂いがする・・・、と」
机の上に乗せられたクイックルは翼をバサバサと鳴らして、クリストフを呼んでいるようだ。
「クリストフとクロウ陛下が同じ・・・?」
ルイは意味深なクリストフの言葉に顔を顰める。
「ルイ、君は先程わたしに何者かと尋ねましたね? でも今はお話できません。しかしいつかその全てをお二人に明かす時がくるでしょう。その時まで、例え何があろうとわたしを信じていただけないでしょうか?」
なかなかクリストフが来てくれないのに、クイックルは少しばかり不機嫌に羽をバタつかせている。
「冗談でしょう? どこからどう見ても不審な点ばかりの貴方を一体どう信じろと・・・」
「わかった。わたし、クリストフさんを信じるよ」
ルイの言葉を遮るようにして、朱音が決意を固めた声で言った。
信じられないというように、ルイは朱音の曇りの無い横顔を振り返る。
「ありがとう」
にこりと微笑むと、クリストフは羽をばたつかせるクイックルに手を伸ばした。クイックルは大人しくその手にちょこんと乗ると、ぱちくりと数回瞬きをした。
「クリストフ、貴方こそなぜそうまでして陛下に関わろうとするんです? 僕は、それが不思議でなりません」
ふっと困ったように微笑むと、クリストフはルイに視線をやった。
「さて・・・。実のところ、わたし自身もそれが不思議なんです。おそらく、直感で感じたんでしょう。わたしとクロウ陛下は同じ匂いがする・・・、と」
机の上に乗せられたクイックルは翼をバサバサと鳴らして、クリストフを呼んでいるようだ。
「クリストフとクロウ陛下が同じ・・・?」
ルイは意味深なクリストフの言葉に顔を顰める。
「ルイ、君は先程わたしに何者かと尋ねましたね? でも今はお話できません。しかしいつかその全てをお二人に明かす時がくるでしょう。その時まで、例え何があろうとわたしを信じていただけないでしょうか?」
なかなかクリストフが来てくれないのに、クイックルは少しばかり不機嫌に羽をバタつかせている。
「冗談でしょう? どこからどう見ても不審な点ばかりの貴方を一体どう信じろと・・・」
「わかった。わたし、クリストフさんを信じるよ」
ルイの言葉を遮るようにして、朱音が決意を固めた声で言った。
信じられないというように、ルイは朱音の曇りの無い横顔を振り返る。
「ありがとう」
にこりと微笑むと、クリストフは羽をばたつかせるクイックルに手を伸ばした。クイックルは大人しくその手にちょこんと乗ると、ぱちくりと数回瞬きをした。