AKANE
「ライシェル!」
その後ろから続々と銀獅子に跨り現れた騎士達の姿に、朱音は驚き眼を丸くした。
「クロウ陛下、ここからは我々も尽力しますぞ」
「ディートハルトさん・・・!」
心強い味方の登場に、朱音は少し落ち着きを取り戻すことができた。
「クロウ陛下、フェルデン殿下は今はどこに・・・」
アレクシの不安そうな問いかけに、朱音は表情を曇らせ、俯いた。
「まさか、殿下に何かあったんじゃ・・・」
騎士達がざわつき始めたその時、背後から凛とした声が響いた。
「俺はここだ」
皆が振り向いたそこには、煤だらけになった、真っ白い軍服に身を包むフェルデンの姿。
「殿下・・・! ご無事でしたか!!」
ひどく嬉しそうにアレクシが喜びの声をあげたが、フェルデンはいつになく真剣な面持ちで続けた。
「ヴィクトル・フォン・ヴォルテヴィーユ陛下がお亡くなりになられた」
「何!?」
ディートハルトは信じられない思いでフェルデンを見つめた。
「敵の大将は偽指令官ヘロルド。その手先である炎使いファウストが我らの王都を破壊し、陛下を殺害した」
まるで第三者の視点から見ていたかのように、フェルデンは表情を変えないまま話した。きっと、上官としての威厳を保ち続けようと、必死でいるに違いない。
その後ろから続々と銀獅子に跨り現れた騎士達の姿に、朱音は驚き眼を丸くした。
「クロウ陛下、ここからは我々も尽力しますぞ」
「ディートハルトさん・・・!」
心強い味方の登場に、朱音は少し落ち着きを取り戻すことができた。
「クロウ陛下、フェルデン殿下は今はどこに・・・」
アレクシの不安そうな問いかけに、朱音は表情を曇らせ、俯いた。
「まさか、殿下に何かあったんじゃ・・・」
騎士達がざわつき始めたその時、背後から凛とした声が響いた。
「俺はここだ」
皆が振り向いたそこには、煤だらけになった、真っ白い軍服に身を包むフェルデンの姿。
「殿下・・・! ご無事でしたか!!」
ひどく嬉しそうにアレクシが喜びの声をあげたが、フェルデンはいつになく真剣な面持ちで続けた。
「ヴィクトル・フォン・ヴォルテヴィーユ陛下がお亡くなりになられた」
「何!?」
ディートハルトは信じられない思いでフェルデンを見つめた。
「敵の大将は偽指令官ヘロルド。その手先である炎使いファウストが我らの王都を破壊し、陛下を殺害した」
まるで第三者の視点から見ていたかのように、フェルデンは表情を変えないまま話した。きっと、上官としての威厳を保ち続けようと、必死でいるに違いない。