AKANE
全部を話しきらないうちに、朱音は再び逞しく温かい青年の逞しい腕の中で、再び抱きすくめられていた。
「アカネ、もう二度と君を失いたくない・・・!! 君を失ったと知ったとき、あれ程の地獄はなかった・・・」
ああ、と朱音は胸の中で後悔していた。自分のせいで、彼をどれだけ哀しみの淵へと追いやっていたのかと・・・。
「愛してる、アカネ! 君を二度と危険に晒したりはしないと約束する・・・! 二度と君を手放さないと!」
考えてもいなかった愛する青年からの告白に、朱音はぎゅっと目を瞑った。朱音自身、彼と全く同じ気持ちでいっぱいだった。
けれど、その喜びはすぐに悲しみへと変化してゆく。
「だけど、そのせいでクロウは・・・」
朱音の声で、重要なことを思い出したフェルデンは、はっとしてユリウスを振り返った。
「そうだ、クロウは・・・! ユリ!!」
二人のやり取りを目にし、ほんのりと頬を紅く染めたユリウスが、落ち着きの無い返事を返した。
「クロウ陛下ですが、本人がご希望された通りに身体はアカネさんが入っていた棺の中に入れておきました」
ユリウスの言葉に、フェルデンが眉を顰めて訊ねた。
「クロウの希望・・・? お前、クロウと話したのか?」
はたと少し考えてから、ユリウスが微妙な顔で頷いた。
「アカネ、もう二度と君を失いたくない・・・!! 君を失ったと知ったとき、あれ程の地獄はなかった・・・」
ああ、と朱音は胸の中で後悔していた。自分のせいで、彼をどれだけ哀しみの淵へと追いやっていたのかと・・・。
「愛してる、アカネ! 君を二度と危険に晒したりはしないと約束する・・・! 二度と君を手放さないと!」
考えてもいなかった愛する青年からの告白に、朱音はぎゅっと目を瞑った。朱音自身、彼と全く同じ気持ちでいっぱいだった。
けれど、その喜びはすぐに悲しみへと変化してゆく。
「だけど、そのせいでクロウは・・・」
朱音の声で、重要なことを思い出したフェルデンは、はっとしてユリウスを振り返った。
「そうだ、クロウは・・・! ユリ!!」
二人のやり取りを目にし、ほんのりと頬を紅く染めたユリウスが、落ち着きの無い返事を返した。
「クロウ陛下ですが、本人がご希望された通りに身体はアカネさんが入っていた棺の中に入れておきました」
ユリウスの言葉に、フェルデンが眉を顰めて訊ねた。
「クロウの希望・・・? お前、クロウと話したのか?」
はたと少し考えてから、ユリウスが微妙な顔で頷いた。