生きて生きて、生きる覚悟はありますか?
〈パシー!!!〉、見事子供を掴んだ。「キャアアア、キャアアアぁぁぁ…あ、うう、ううう…ああ、良かったあ、ヒグ、私の赤ちゃんんヒグ」「よし!次はお前だ!早く屋根に移れえ!」手は窓に足は柱に親指を乗せる。
嫁「手は?」主人「そこのWOWOWのアンテナを掴んで」
嫁「う、うん」アンテナの金属部分を掴み屋根に乗り移る。 「よし、次はそっちに渡すから!」「う、うん」「よし、いくぞ1、2の3!」 〈ブンー〉〈パシ!〉「よし、俺がいくぞ!いいな?」「うん、早く!」「せーの、せっ!」〈ドン〉主人が屋根に飛び移る。「ふう、よし、ここまでくれば安全だ!」嫁「でもー‥これから…どうするの?」主人「う、…う~ん、そうさなあ…」
周りは全てゾンビ集団に囲まれてしまっていた。

「でも…ありがとう、あなた」

主人「……」〈ぎゅう〉 嫁を抱きしめる主人。子供は泣き止んでいる。
「絶対‥俺が守ってやる‥絶対にだ‥」

「うん‥」

ゾンビの海、屋根の船の上、愛を確かめる家族があった。
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