不良の印
想ひ人
隆弘さんを見かけてからもう2週間
智弘とは今も一緒に登下校している
付き合ってるとも言われてるけど、そんなの一切ない
智弘も何も言ってこないから何も想ってないことは知ってる
「理紗、行こうぜ」
「うん。蘭、また明日ね♪」
「理紗っ」
「え?」
「校門...見て...」
「校門...?」
教室の窓から見ると、人だかりができてる
その中には先生もたくさん居る
「どうして...?」
「理紗を迎えに来たってさっきっから叫んでるの...」
「あたしを...?」
「理紗...もしかして恋...してる...?」
「.....」
蘭が怯えた目で見てくる
「...違う...違うよ...」
蘭に怖がられるのは...嫌だ...
「...理紗、行っておいで?」
「え...?」
どうして...?
「たしかに...暴走族と付き合うのは怖いけど...でも...理紗が好きならそれでいいんじゃない?あたし、それなら何も言わないから」
「蘭...」