不良の印
「ただいまーっと...」
「理紗!?」
家に入ると、お母さんが涙目で出てきた
「大丈夫!?何もされてない!?」
「大丈夫に決まってる。いい人ばっかだから」
「そんなの分からないわ!!...そちらの方は...?」
達哉さんも一緒に家に入ってもらった
外に1人で待たせるのも悪いかと...
「達哉さん」
「...ちわっ...」
「お前か!!理紗を...誘拐したのは!!」
奥から出てきたのはお父さん
いきなり達哉さんの胸倉を掴む
「理紗を連れたのは俺じゃありません。俺らの総長です」
「そ...総長!?」
ビックリして達哉さんを離す
「隆弘さんはいい人だよ。みんなは優しい人だし、あたしを守ってくれた」
「そんなの見た目だけ!!後から殺す気に決まってる!!!」
ムッ...
お母さんの言葉にキレそう、あたし
「違う!!俺らはそんなつもりで理紗を連れてるわけじゃねえ!!理紗は、俺らを大切にしてくれてんだよ!!だから...俺らは!!」
「そんなの信じれないに決まってるだろう。理紗、智弘君が来てる」
「智弘が?」
「誰?」
「幼馴染の子」
達哉さんが不審そうにあたしの後をついてくる