不良の印


「隆弘さんが早くと言ってるだろう!!!!」


「あっ!!!」


男があたしから猫を奪う


そして猫を振り上げる


「やめてっ!!!!」


大声で叫ぶ


「あ?お前もこうされてえのか?」


「貴方たちがあたしを睨もうが何しようが知りません。けど、猫に何か罪がありますか?八つ当たりしないでください。命を、簡単に消さないでください」


「....達哉、猫を離せ」


「...へい...」


猫を地面に降ろす


猫はあたしに近付いてきて、あたしは猫を抱き上げる


「隆弘さん、いいんですかぃ?こんな女の言う通りにして...」


「俺ら、人は殺さねえだろ?」


「...へい」


隆弘さんは大勢の人に囲まれているのに


何故か声を出している


...緊張とかないのかな...?


「それは動物も一緒だろ。命には変わらねえからな」


「へい」


隆弘さん...いい人!!!


「理紗、お前猫好きか?」


「はい、大好きです」


「じゃあ俺らが走ってる間、そいつの世話頼むからな」


「...はい!!!」


嬉しくて、大きく頷いた









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