不良の印


「理紗...?」


「達哉さん...お願い...」


「あ?」


「隆弘さんに伝えて...絶対帰るから...何もしないで待っててって...」


「てめえ...戻らねえつもりか」


「いいから伝えて。あと....」


「っ...分かった」


達哉さんはバイクに乗って、戻って行った


あたしは涙を拭いて家の中に入る


絶対勝ってやる、親に...


「帰ってもらった?」


「うん」


「理紗も高校生なんだから、暴走族と付きあうのはダメよ」


「....」


うるさい...


あたしの人生なんだから、別に関係ないじゃん


「理紗...来い」


「はぁ...?」


智弘に連れられてあたしの部屋に入る


ここ...あたしの家...


「なに?」


「お前、別れてねえんだろ?」


「当たり前」


「だったらさ、今すぐ行けよ」


「え?」


何処に?







< 70 / 94 >

この作品をシェア

pagetop