不良の印
智弘がどんな気持ちでこの16年間、耐えてきたか...
あたしは何も分かってなかった...
「智弘...ごめんね...」
あたしはそっと智弘を抱き締めた
「...ごめん...。お前襲ったら...俺ァアイツに殺されるな...」
「隆弘さんは...そんな人じゃない...。絶対...殺しなんか...しない人だから...」
そう...隆弘さんは...絶対...待っててくれる...
1週間後...会える...
「俺...帰るよ。ごめんな?」
「ううん、気にしないで」
「明日、学校来れるか?」
「行くよ。蘭に会って癒されたいからね」
「分かった。迎えに来なくていいか?」
「明日は1人で学校行きたい。ありがとね?」
「別に...。甘えていいんだからな。また明日」
「ありがと」
あたしを起こして、髪を優しく撫でてから部屋を出て行った
智弘、ありがと
あたし、絶対幸せになってやる
隆弘さんのトコに...絶対戻ってやる
「隆弘さん...」
携帯のディスプレイを見ると、隆弘さんから何回もの電話
そして1通のメール
心配...かけちゃってるかな...?
隆弘さん...