不良の印


メールを開く


『何かあったら絶対呼べ。何処に居ても俺らが迎えに行ってやる。理紗は俺の女だからな!!浮気したら許さねえ。理紗、離れてても愛してるからな!!』


「...クスッ...」


つい笑いが込み上げる


隆弘さん...会いたいよ...


「っー!!!」


枕に顔を埋めて泣き叫んだ


今...なにしてる...?


何も問題起こしてないよね...?


警察に...捕まってなんかいないよね...?


絶対...隆弘さん達なら大丈夫...


そう自分に言い聞かせて涙を拭いた


「理紗、夕飯できたわよ」


「うん」


お母さんが部屋のドアの前で言う


「理紗が帰って来たから豪華にしちゃったわ♪」


「お母さんは料理が上手だからなぁ♪」


お父さんとお母さんの会話を無視


「理紗、美味しい?」


「別に」


「あら、冷たさは相変わらずなのね?」


「暴走族なんかに誘拐されてたからに決まってるだろ?お母さん。理紗はもっと優しい子なんだ。だから今、問題起こさないでくれよ?大学にも影響するんだし、お父さんも会社で居場所がないんだ」


...結局それ?


結局自分のことばっかなわけ?


親のためにあたしの人生は変わるの?











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