不良の印
「もう限界」
親にばれないように、隆弘さんがあたしにキスをした
「どうして...?」
「だって帰ってくんの、おせーもん。我慢出来ねえっつうのー」
子どもみたいな隆弘さん...
だけど...まだ約束の日じゃないよね...?
まだ...何も出来てない...
「隆弘さん...今すぐ帰って...」
隆弘さんを突き放す
「理紗...?」
「いいから...帰ってください...」
「...見損なった。やっぱりお前、あの男と一緒に居てえのか?お前は...俺のこと想ってくれてなかったのかよ!!!」
隆弘さんはそう言って、家を飛び出した
「あー怖かった...。理紗、よーく分かってたの...」
「うー...」
あたしは泣き崩れた
隆弘さんに...嫌われた...
見損なわれた...
ホントは...誰よりも会いたかったのに...
隆弘さんに会えて...嬉しかったのに...
「隆弘さんー...」
ホント...もう戻れないかもしれない...
会いたかったのに...会えて...嬉しかったのに...
「ごめんなさいー...」