不良の印
「...理紗...?」
「もう...やめましょう...?」
やめる...?
何を...?
「理紗、あの人と一緒に行きなさい。その方が理紗のためになるだろうし」
「お父さん!!」
お父さん...?
「あの人、理紗が帰って来るまでずーっと理紗の話を嬉しそうにしてたんだ。あの人、すごい優しい目をしててな」
...隆弘さんが...?
お父さんたちに何を話してたの...?
恥ずかしいことじゃありませんように...!!(そっちか
「あんな目をする人が暴走族なんてありえないと思ってな。あの人なら、理紗を任せられると思うんだ、俺は」
お父さん...
「理紗、行きなさい。お前が人を強く想う気持ちはよく分かるから。後悔だけはしないようにな」
「...はい!!!」
あたしは家を飛び出した
「理紗、乗れ」
「隆弘さん...?」
どうして...?
「許可、もらえたんだろ?」
「そうだけど...」
「クスッ、俺の作戦成功ってとこかな♪」
「作戦...?」
なんの作戦...?
「早く乗れや。やっぱ帰ってこいなんて言われたら終わりだからな」
「はい!!」
隆弘さんの後ろに乗る