不良の印
「辞めたからってそう簡単に社会に出れるとお思いですか?社会はそこまで甘くはないんですよ」
「分かってます。でも、理紗さんを絶対幸せにします。もう十分傷つけて、泣かせました。でも、俺はそんな理紗さんを愛しく思っています」
「母さん、もういいんじゃねえか?お互い、こんなにも必要としてんだ。認めてやろう」
「私は絶対許しません。暴走族なんかと...」
「暴走族がそんなにいけないの?」
「理紗...?」
もう限界...
黙って聞いてられない!!!
「いけないに...」
「同じ人間じゃないの?」
「っ...」
お母さんは何も言い返せない
「たしかに暴走族って聞けば反対し、怖がるよ。でも...怖い人で、殺人をしても、同じ人間じゃないの?ただ...素直になれないだけであって、笑いたいだけなんじゃないの?あたし、そう思ったの」
「みんなは、優しくて面白くて、バカばっかで...言ったことは全然覚えてくれないけど、みんなの笑顔はすごい優しくて、料理はすっごい美味しくて...そんな人達でも、あたしなんかを助けてくれたんです」
自然と涙がこぼれる
「理紗...?」
「あたしは...そんなみんなとずっと居たいんです...優しくて...面白くて...そんな中に居る隆弘さんが...大好きなんです...」
隆弘さんに抱き着く
「理紗...っ」
あたしを優しく抱き締める
「...母さん、分かったか?この2人は、結局どうしてもくっつくんだよ。だから、もう見栄を張るのはやめようや」
「...もう...勝手にしなさい」
「はいっ!!!」
やった!!!