〇●ポーカーフェイス●〇
「だって風俗行ってもお金払いますよね~?無料サービスなんてやってませんよ?」
そんな言葉に男は一回目を伏せ、私をもう一度見た
「いくらだ」
それだけいいお財布をだし、札を確認し始める
そうそう、早く財布出せばいいんだよクズが
私は財布の中身を見下ろしながら
「今財布の中に入ってるお札全部」
それだけ言い放った
そんな言葉にまた男は顔を真っ赤にして怒鳴りだす
「てめえ、調子乗るなよ」
バカバカしい言いかえし
私は腕を組みながら男の周りを歩いた
「今、私が駅員に泣きついたらどうなる?このこと会社に伝わって?家族に伝わって?あーあ、お子さんもかわいそうに。父親が痴漢で捕まるなんて…身内のヒトみんな白い目で見られるんでしょうね~。あ、当然ながらあなたは刑務所いき。それをたった今財布の中に入っているお金だけでなかったことにしてあげるって言ってるの。調子に乗るな?それはこっちの台詞」
そう男を睨みつけると男はあわてて財布からお札を全て抜き取り、私に手渡し、逃げるように私の前から消えて行った
そして私のひと仕事が終わった