〇●ポーカーフェイス●〇
そのあと車で家までおくってもらった
車を降りる前、私は宏太のほうを向いてじっと見つめた
「なんで、手を出してこない」
「ん?」
「普通の人ならキスとかエッチをしたがる」
そんな私の言葉にふっと笑った
「普通じゃないからかな」
「なにそれ」
「大切だからだよ。大切なものは大事にしたいんだよ。」
「意味が分からない」
「結愛ちゃんが、僕のことをちゃんと好きになってくれるまで待ってるから。そういうこと」
そう宏太は笑った
私は胸が何だかギュッと潰されそうになった。
宏太から顔を背け、そのまま車を出た