〇●ポーカーフェイス●〇
「ちょ、やめて」




そう言って俺から逃げる東城




俺は東城の後をおいながら話しかける





「そうだ、お前ってさ、好きなやついんの⁇」





東城はすたすたと前を歩く





「なによ急に。末永には関係ない」




「まあ、そうだけど、その、さっきいってた宏太ってやつ。」




「うるさいな〜。」




そういいながらその場に立ち止まり振り向く





その東城の顔は暗くてよく見えなかったけど何となく赤くなってるんじゃないかって思った





「ま、いいか。つうかお前怖いんだろ?テントまでこうしててやるよ」




そう言って東城の手をぎゅっと握る





自分でやっていて少しドキドキする




東城は俺の手を振り払い
「触らないで。…約束したから宏太と」




「は?なんて」




「他の男に触れさせないって。」





そんな言葉が俺のなかをこだまする





何だが痛い
何でかわからないけど
どうしようもないくらい胸が締め付けられる





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