〇●ポーカーフェイス●〇
それでもくじけない橘麻里華
末永の足元にしゃがんで末永の顔を覗き込むように見上げる
「えぇ〜。麻里華他に誰がバスケ部の人がわからないもん!」
甘え口調で眉を潜める
末永はそんな橘麻里華を見て何秒か停止したあと教室の後ろの方に顔を向けた
「おい!俊介!」
そう呼び掛けると篠原葵の集団の中から男がひょいっと顔をだした
さっき篠原葵の自己紹介のときにからかってた奴だ
「なんだよ、漣!」
そう集団のなかから大声で返事をする
「ちょっと来てくんね?」
そう呼ぶと、男は軽いフットワークで末永の近くまでくる
「なんだなんだ?俺がおまえにかまわないからって寂しくなったんか?」
いたずらっぽく笑う男
「まあな、でさ、この子男子バスケ部のマネージャー希望らしいから今日一緒に行ってやって?」
「おいおいおい!サラッと流すなおまえは!
あぁ、別にいいけど」
男は橘麻里華のことを見下ろし、キョトンとしたかおをする