〇●ポーカーフェイス●〇
午後の授業は出ないことにした。



寝転がり、ずっと空を見上げていた




そして腕を挙げ、綺麗に巻かれた包帯を見つめた





2時間が過ぎ、授業も終わったころ私は教室に戻った





私が教室に入ると賑やかだった教室は静まり返る




私が歩くと私のことを避けるように道を開ける





私は気にせず自分の席についた





そうすると篠原葵が私の近くに駆け寄ってきた





「東城さん!手、大丈夫⁇」




そう心配そうに私の包帯が巻かれた手を握る





「大丈夫。」





私はそれだけ答える





握られた手から包帯を伝わり、篠原葵の体温を感じる





そんな温かさになんだか悲しくなる





「なら良かった」




そう満面の笑み





それだけいい、篠原葵は自分の席に戻っていった





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