〇●ポーカーフェイス●〇
俺はその背中が完全に見えなくなるまで見送り、教室に戻った
教室入ろうとすらるとガラッとちょうどドアが開き、中川さんと鉢合わせになる
中川さんは少し気まずそうに俯き、苦笑いをする
「私、もう帰るので…お邪魔しました」
そう会釈する中川さん
「ねえ!」
俺は呼び止める
中川さんは足を止め、背を向けたまま
「こんなところまできてもらったのにごめんな?
中川さんも辛かったんだよな?みんなして酷いこといってごめん」
中川さんは首をふる
「私が悪いから。自分でもわかってるの。一生許してもらえないことだって。ずっとそれを心に置いて、また地獄の明日を生きないといけないって…」
「大丈夫だから!あいつは…東城は俺らが守るから。またあいつの笑顔取り戻してみせるから。
だから、中川さんは気にしなくていい。もう全部捨てていい。自分を許してあげていい」
中川さんは肩を震わせゆっくりと振り向く
涙をいっぱい溜めた目で、俺を見て、微笑む
そして涙がぼろっとこぼれ落ちる
「私も、、あなたたちみたな人と…出会いたかった…」
それだけいい、足早に廊下を歩いていった
俺はしばらくし、教室に入った