〇●ポーカーフェイス●〇
課題を始めて少し時間が経つ
学校は今ちょうど昼休みだろう
そんなとき携帯電話が鳴る
知らない番号
「もしもし。」
それだけ答えると
少し沈黙が流れる
私は切ろうと思ったとき声が聞こえた
『もしもし?』
私は何も答えない
『もしもし?俺だけど…』
そんな言葉に少し笑えた
『俺って誰。』
『だーかーら、末永!先生に番号聞いた』
「なに?」
『いやあ、二週間学校来ないって朝聞いて…元気かな〜と思って…』
本当ばかなやつ
「普通!学校行かなくていいから逆に楽だよ。」
『そっか、今俺屋上!お前は?』
「だから家だって。」
『そうだった。だからいつもお前がここにいるのになんか変な感じ。』
そんな言葉にまた苦しくなる
私は少し黙り込むとまた末永が話し出す
『とりあえず、お前がいないここは何だか物足りない。二週間後、待ち遠しい』
こんなにドキドキするのは何で
私が好きなのは宏太のはずなのに
そう決めたのに
「二週間後、テストだけど待ち遠しい?そんなところで暇してないで勉強しなよ」
私はそれだけいって一方的に電話を切った
そして、ベランダから今にも雨が降りそうな空を見上げた