〇●ポーカーフェイス●〇

私が幸せになるなんて




私がまた人を信じるなんて




大切な人ができるなんて





許されないってことかな??




ねえ、夏華…
そうなのかな??






震える手足






瞬きすら忘れるほど私の中で何もかもが止まっていた





「女を落としたらゲーム終了。最近簡単な女が多かったから久しぶりに楽しませてもらったよ結愛ちゃん??」






そうバカにしたように私を見る宏太





あの優しい声と
笑顔




心地よい空気はもうどこにもない







宏太は私から少し離れたところにある一人掛け用のソファに腰かけ足を組む





「お前のことは事前に調べさせてもらったよ。中学時代、酷いいじめにあっていた。




父親の会社が倒産し、借金まみれ





父親は家族を置いて自殺




親友は君をかばったせいでいじめられ、自殺




そして今お前は自分の体を売って生活している





ざっとこんなとこ??」





得意げに話す宏太




「ふ~!!面白そうな生き方だね??」





そう一人が言うと
みんな腹を抱えて笑った






そんな笑い声さえ耳に入ってこない





「で、てきとーに俺も同じように共感できるような話を作って話を合わせてたわけ!!そしたら意外とコロッと心開くもんだから笑っちゃうもんな??



てことで、もう俺はお前なんていらないんだ~、用済み!!」






そう笑い私を眺める





私は無になり天井を見つめた



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