〇●ポーカーフェイス●〇
私は部屋にいる男たちを見渡し、一人一人睨んだ
「私がさ~、体売ってること知ってるよね~??今日のお金、無料とかないよね?」
そう宏太を見る
宏太は私を睨み
「いくら欲しい」
それだけ言う
「そうね、、、今日のはただのセックスじゃないからね~??そこにいる雑魚どもは一人五万でいいわ、、」
「てめえ、何様「黙ってろ」」
そんな怒鳴り出す男たちを止める宏太
「で、宏太、あんたは30万。余裕でしょ?安いもんよね??こんな事件ごとをパーにしてあげるプラスこのレストランを潰さないで済むんだから」
「あ、この雑魚たちが払えない分もあんたが今ここで払いなさいよ??60万円プラス、この子の慰謝料と、医療費」
宏太は頭を抱える
「今は手持ちがない。来週までには用意するから」
そんな言葉に私は自分のケータイを取り出す
そして桜山さんの連絡先の画面を開き見せつける
「今出せないならここで電話するわ。
手持ちがない?笑わせないで。
レストランのレジ開けてきなさいよ?今日の売り上げ入ってんでしょ??
それか、パパに頼めば??女子高生レイプしちゃったからお金ちょうだいって。そう言えばいいじゃない??あわててお金出してくるでしょ??」
そう笑うと宏太は怒りで震えていた
そんなそんな宏太を私は見下ろし、胸ぐらを掴んだ
「何怒ってんの??震えちゃってさ??私がむかつくなら今ここで殺せば??ねえ??殺してよ??そんな度胸もない中途半端なくそが、、、それができないならさっさと金持ってこい」
そんな私の言葉に宏太は部屋を飛び出していった
男たちも私のことをじっと見たまま黙っている
私はぐったりと倒れている西岡俊介のそばにしゃがみ込み
そっと頭を膝の上に乗せ、抱えた
「ほんと、、バカ、、」
西岡俊介は目をうっすらとあけ、私を見て笑った
「俺は、俺らは、お前を裏切らない、、、だから、、、一人じゃない」
そんな言葉に胸がずたずたに引き裂かれるように痛くなる
私は目を反らし、西岡俊介の血をハンカチで抑えた
赤く染まった私の手
あの時を思い出す
あの時の臭いといっしょ
溜まる涙をこらえ、震える手を抑えた