〇●ポーカーフェイス●〇

今までの強がりも




辛かった事も全部落ちて行く





そして目からドバッと涙が溢れ出した






乱れる息遣い





何年ぶりだろうこんな声を出して泣いたのは





夏華がいなくなった日
友達に裏切られた日
始めてをレイプ奪われた日
父親が死んだ日
母親に殴られた日
身体を売ってくればと言われた日




そんな過去の涙が今になって溢れ出す





もういいんだよ





頑張らなくてもいいんだよ





一人じゃないんだよ






そう言われるよう力強く抱きしめられた






「一人は辛い…もう疲れたよ…




でも、、





怖いよ。





人を信じるのが怖い





裏切られるのが怖い





大切な物を作るのが怖いの…






また失う気がして、





またあんな思いするなら




誰も信じたくない




大切な物なんていらない」





そうら泣きじゃくり、末永の胸の中で叫んだ






末永はそのまま抱きしめる





「大丈夫…




俺らは大丈夫だから…




お前を裏切りなんかしないし、





いなくもならない…




ずっと一緒にいるから、





ずっと守るから





だから俺たちを信じろ…」






そんな言葉に私はそっと末永の背中に腕を回した





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