〇●ポーカーフェイス●〇
私は間違っていた
最初から間違えていたのかもしれない
自分の守り方を
選ぶ道を
これが最後
これが最後だから
もう一度ヒトを信じさせて
もう一度幸せになるチャンスを
私に下さい
私が落ち着き、静かになると末永は私の身体をそっと離した
「お前怪我してんの?その血…?」
そう血に染まる私の腕、服に触れる
私はまた震える
「これは、これは、私の血じゃない…西岡俊介の血…」
また涙が溢れる
そして震える身体
末永は私の頭をそっと包み込む
「大丈夫、大丈夫だから。俊介は今どこに?」
「わからない…。でも大丈夫…もう帰ってると思う。
でも私のせいで
私のせいでみんな傷つく。」
末永は首を振る
「お前のせいじゃない。詳しい事はあとで聞くから、今はとりあえずどこか行こう…。
今日お前を一人にはできない」
そう私をまっすぐ見る
私は小さく頷いた