〇●ポーカーフェイス●〇
家につき、パタンとベッドに倒れこんだ
そして自分の手のひらを眺めた
今でも思い出せる
末永の手の感触
抱きしめられた時の匂い
胸がぐっと苦しくなって天井を見つめた
私はこれから何をしたらいいんだろう…
そんなことを考えながらも課題を進め、お昼くらいになると携帯がなった
画面をみると知らない番号
「もしもし…誰ですか」
そう出るとため息が聞こえてきた
『お前さ、まだ登録してないわけ?俺だよ!末永!』
「忘れてた…。ごめん…。で、何?」
『そっけな!今昼休み!屋上にいる』
そんな言葉に昨日言ってた言葉を思い出す
お前がいないと物足りない
私は少し頬が緩む
「私も今休憩してるところ。早くまたそこに行きたい。そんなこと今始めて思った…」
『始めてかよ…』
「次、私が学校行くのは再来週の月曜日。ちょうどテストが始まる日。テストが全部終わった日の昼休み、みんなに話したいことがある」
『わかった。』
そういつもの落ち着いた声
「全部受け止めなくてもいい。聞き流していい。ただ誰かに自分のこと話すだけで何か変わる気がするから。その相手があなたたちであってほしい」
『わかった。待ってるよ。』
末永の優しい声に
心が安らぐ
この気持ちは何だろう