〇●ポーカーフェイス●〇
結愛と夏華
私のお父さんは大手お菓子会社の社長だった
私は幼いころから何不自由なく暮らしてきた
欲しいものは何でも手に入ったし
お金だって溢れるほど持っていた
お母さんも、お父さんも
とても優しくて、私と妹は毎日幸せだった
家には家政婦さんがいて
身の回りのことは全部やってくれたし
食事はシェフがいていつも本格的なコース料理が出てきた
「結愛??はい、おこずかい」
そう言って手渡してきたのは札束が入った茶封筒
「もう、こんなにいらないのに。じゃ、行ってきまーす!!」
毎月渡される高額なお小遣いを鞄にしまい、学校に向かう
学校について教室に入るとクラスのみんなが私の周りに集まった
「結愛おはよ~!!」
「ねえ昨日のテレビ見た―??」
そんなたわいのない会話がとても楽しくて
みんなと一緒にいることが幸せだった