〇●ポーカーフェイス●〇
「大丈夫!!なんて言ったって社長令嬢がいるんだから!!ね?結愛」
私の肩に腕を乗せるサエコ
「社長例お嬢だなんて、大げさ!!でも今日おこずかいもらったから大丈夫だよ??」
そう私も笑いかける
そうするとみんなが笑ってくれた
どうせ有り余っているお金だから
大好きな友達のために使うことに何も抵抗がなかった
みんなで一緒に笑えるなら
みんなで一緒に遊べるなら
そのために使いたいって思ってた
私は隣のクラスまで走り、クラスの中をのぞいた
「夏華~!!」
そんな呼びかけにひょっこりと顔を出す夏華
「今からみんなでカラオケ行くけどいくー??」
そんな呼びかけに夏華は私に駆け寄る
「ごめん!!今日お店の手伝いしなきゃだから!!」
そう掌を合わせて謝る夏華
私は首を横に振った
「そっかそっか!!大丈夫だよ!!頑張ってね??」
「ありがと!!あと、結愛?あまりお金出しすぎるのもよくないと思うよ??」
「大丈夫だって!!他に使うことないし!!」
夏華の家は小さい和菓子屋さんで
夏華はよくお母さんの手伝いでお店に立っていた
そして何故か私がお金を出すことにあまりよく思っていなかった
夏華に何か買ってあげようとしたり
奢ってあげようとしたりすると必ずお金を押し返してきた
その頃私はそんな夏華が不思議で仕方なかった