〇●ポーカーフェイス●〇
学校のみんなは違かった
お父さんの事件もあり、何人かのクラスメイトは私を避けるようになった
「カラオケ行く人ー!」
そう、サエコが呼び集める
私は申し訳なさそうにサエコの表情を伺った
「サエコ…?私もうお金ないから払えないんだ…それでもいいなら行こう?」
そんな言葉を発すると人は集まらなくなった
悪口を言われたり、嫌がらせされたりしたわけじゃない
ただ少しずつ私の周りから人がいなくなった
「夏華〜?帰ろー?」
そうクラスを覗くと、何人かの男子が私を囲んだ
「お前んちの親の会社やばくね?」
「何人の死者出してんの⁇」
「笑えないよな〜人殺しじゃん。よくお前も学校来れるよッッイッテ!」
喋り途中の男のお尻を思いっきり蹴り飛ばす夏華
「ごちゃごちゃうっさい。結愛は何も悪くないし、結愛にそんなこと言ったって何も変わらないから。
次そういうこといったらただじゃおかないよ」
そう男たちを睨みつける夏華
私は夏華の制服の袖をぎゅっと掴んだ
「夏華…ありがとう…」
帰っているとき、私はそうつぶやいた
夏華は振り向き満面の笑顔で私の頭をコツンと叩く
「結愛らしくないよー?可愛い顔が台無し!笑って笑って?」
そう変顔をする夏華
私は思わずぷっと噴き出す
「あぁ!結愛私の顔みて笑ったー!失礼ねー!」
そう私の髪の毛をぐちゃぐちゃっと撫でた
そして、表情を戻し、優しく微笑む
「またあんなこと誰かに言われても気にしちゃダメだよ?誰になんて言われようが何も聞いちゃダメ!そのときは私がまた助けるからね?」