〇●ポーカーフェイス●〇
私は末永の後ろをついて行き、学食に向かう




末永が廊下を通ると女子が騒ぐ





そんなことに気づいていない末永





なんとなく隣を歩くのは申し訳ないような気がしてくる




そう一定の距離を保ちながら私は後ろを歩く





そうすると末永は振り向き、呆れた顔で私を見る




「早く‼歩くのおせーよ‼」





そうわたしにまた手を差し出すけど、手を握ることなんてできなくて、私は駆け寄りさっきより距離を縮めて歩いた





学食につくと西岡俊介と篠原葵が席をとって置いてくれた





始めて来る学食
私はキョロキョロと周りを見渡した





「ねえ、君一年生の東城さんだよね??初めて見た‼ラッキー‼」





そう先輩らしき人に話しかけられる





私は小さくなり、その先輩を見上げた





「マジで可愛いね?俺らの学年で有名だよ?格別に可愛い子がいるって」





そう私の肩を抱き寄せようとする先輩





そんな時、後ろからぐいっと腕を引かれる




私が振り返ると少し不機嫌そうな末永の姿





「何やってんの。席こっち。」





私は末永に無理やり腕を引かれながら席に連れていかれた




先輩は残念そうに学食を出て行った




「ったく、今までのお前なら簡単に追い返してたのに、もう今は危なっかしくて目が離せない。


みんなに優しくしなくていいの!」




そう目線をずらしながらいう末永




私は首を傾ける




「なんで?悪い人じゃなさそうだったし…」





末永は顔を少し赤らめて、二人の元へ、歩いて行った




「なんでもだよ!ばーか」









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