〇●ポーカーフェイス●〇
「じゃあ先生、あなたが読んでみてください。読めます?」



先生が私の教科書を広げると気まずそうに目を泳がせた
「どうしたんですかこれは、教科書にこんな落書きして」
そんな言葉を私にぶつけてくる返しには驚いた




「先生、そんな落書き自分ですると思います?」




そんな言葉に先生は焦った表情を見せる
「誰ですかこんなことをしたのは!」
そんなことを言っているが、私を守っているわけじゃない。自分を守っている




「誰がやったとか、そこに書いてある暴言とかは」どうでもいいんですよ。そんな教科書なくったってこの学校のレベルだったら授業聞いてれば卒業できますから。でもさすがにそれじゃあ音読できません。ですので指さないでください」




それだけ言って教科書を先生から受け取り、近くにあったゴミ箱に捨てた




そんな私を見てさっきまで笑っていた人たちの顔が歪んだ










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