赤い靴
いつか自分もあじわうのかな…挫折

ずっとこの不安と闘っていた

挫折を感じないようにプラスに、みないふりもしてきた

だけど

ケロイドという皮膚病は

どんどん体に広がっていくんだ

‘ケロイドを言い訳にしたくない’
そう思ってきたけど

衣装で露出がほしいと言われても

肩だし無理
Vネック無理
キャミソール無理

演出の希望の衣装が着れない

プロダクションに入ろうとマネージャーに面接受けても

水着がNG

そして
「貴女に仕事をふることをためらってしまう、もし舞台が好きでやっていきたいなら舞台だけをやっていったほうがいい」

いくら気にしなくても最後は

ここに

ケロイドに

たどり着くんだ…

私がテレビの世界で島の皆に認めてほしいと願う事は

もう無理なの?

恋騒も
マグロさんと話した事を最後に

レギュラーにはなれなかった
実際彼氏ゼロ経験ではどうしようもない事だった

挫折
そんな悲しい思いは
自分にはこないと思っていた

芝居しかないのに

芝居をとりあげられたら

私はどうすればいいのかと

心の片隅ではずっと思っていたから

だが
それが現実になった

でもね、今帰っても
しかたないんだ

こんな気持ちでは
帰れないんだ

神様
どうして私には芝居しかなかったの…

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