君だけに
「よっ!今日も相変わらずライちゃんを見つめてるね〜(笑)」


「別に。」


「全く、少しは周りの女子にもその緩んだ顔見せてやれよ〜」


朝から俺の隣でうだうだ言ってるこいつは俺の友達。

間宮 新平(マミヤ シンペイ)

まぁ、本人は親友と言い張っているが。


新平と俺は中学からの付き合い。
俺は中学生くらいから急にモテ始めた。最初はモテていることに全く気づかなかったが、毎日毎日、女子たちからキャーキャー言われ、毎日告白され、さすがに自覚した。


が、全く嬉しくない。むしろ面倒くさい。
こいつらは俺の顔しか見ていない。
事実、告白してきた女になぜ俺が好きか理由を聞くと、満場一致。

顔。


だから俺は誰とも付き合わなかった。利用されたくないから。
そんな俺を助けてくれたのが新平。
愛想よい新平がいてくれたおかげで誰とも付き合わず、愛想のない俺に対しての女子たちの反感を取り払ってくれた。
そんな中学生生活も終わり、俺は高校生になった。


そこでライに出会った。
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