3 year 君と過ごした最後三年 (version.mystery and suspense)
「遥香の面談って今日じゃなかったっけ?」
裕也がそれを拾うようにいった。眼は違うほうをむいている。
「そうだよ。午後四時の最終組」
「お父さんたち間に合うのか?」
「多分、ムリ」
「延期とか?」
「ひとりでもいちおうやるけど、最終的にはそうなるだろね」
「オレも今日残る用事あるから終わった頃にそっちいくよ」
「でも四時半ごろになるよ?」
「こっちもそのぐらいになるし構わないさ」
「じゃあその頃に」
「下駄箱の前で」
「わかった」
わたしはうなづきそういい裕也を見た。彼は頬笑みまた眼を遠くにむけた。信号のむこう側を見ているようだ。