隷従執事の言いなり
でも、なんでここに碧が…?
それにいつから……
『あーうざいうざい』
って…波留君…?猫かぶらなくていいのかなぁ…なんて。
そんな私の心配は、全くの無用だったみたいで。
『メーモ、渡しただろ?何逆らっちゃってんの?』
メモ…?一体なんの話…。
波留くんは不機嫌そうに碧を睨む。
『すみません。余りに帰りが遅いので心配になりまして』
『はぁ?ふざけんなよ。大人しく従ってるのがお前等の仕事だろ?』
『申し訳ありません』
ちょ、ちょっと待ってよ。
全く話についていけないんですが。
「ねえ、さっきから二人で何話してるの?私全然分からないんだけど…」
間に挟まれた私はそっちのけで進む会話に、なんとか入ろうとするんだけど、
『ブスは黙ってて』
生意気な糞餓鬼に出鼻をくじかれる。
それに碧には見せていいんだ。この裏の顔。
「またブスって言った…!」
分かってる事駄目押しで何度も言わないでよね!乙女は傷つきやすいんだから!
…なんて言ったら『乙女…(失笑)』とか絶対言われるし言わないけど。
『椿様っ!』
「はい!ってなななな何?急に…」
突然碧が切羽詰まった様子で私の事を読んだ。
『おいたわしい…直ぐに手当を!!!』
ってえーー!?!?
何が起こって…