隷従執事の言いなり


なんて、碧に見惚れていたら……


『反省してんのかよ』

「いったーい!」

額を人差し指で押しのけられてしまった。

私が痛がってる隙に碧は立ち上がってしまっていて。
私に背を向けている。


でもそんな碧の横顔が、心なしか赤い気がするんだけど…。


『本当に俺がいなかったら…』


ぶつぶつ言ってる碧だけど、やっぱり間違いない。


「碧、照れてる?」

『はぁ?!』

声裏返ってるし。


それにしても昨日はあんなことしたくせに、今のは照れるの?
なんだか良く分からないポイントだな…。


『そ、そんなわけないだろ』

「顔、赤いもん」

私はなんだか面白くなってきてしまって。
だっていつもポーカーフェイスの完璧人間の碧が、赤面して、しかもそれを下手な嘘で隠そうとしている。

これはいつも碧には敵わない私に降って湧いたまたとないチャンスなんじゃないの!?


「顔見せてみて?」

『嫌だ』

碧の直ぐ後ろにたって顔を覗こうとする。

「ねーえっ!」

しかしうまい具合にかわされて、なかなか思うようにはいかない。


「あーおーいっねえったらー』

『やめろってば…!』


でも何これ!
すっごい楽しいんだけど…!!!!



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