【短編】二目惚れ 〜歩道橋の上の恋愛小説
『この切ない気持ちとは裏腹に、二人は互いにそのルールを共有しました…』
『歩道橋は果てしなく続いているようにも思えたし、単なる階段の踊り場のようにも思えました…』
『二人は距離が離れて行く程、その情愛は深まり、激しくお互いを視線で求めあいましたが、下り階段に差し掛かった時、運命の別れが二人を引き裂こうとしていました…』
『私は階段の外側から覗き込むようにして一歩づつ下りていましたが、足下から徐々に見えなくなり、顔が途切れるぎりぎりまで乗り出して…しかし、もう内側からしか確認が出来なくなったので…』
『その一瞬の数歩の距離が、私にはもどかしかった!』