【短編】二目惚れ 〜歩道橋の上の恋愛小説
「ご、ごめんなさいっ!」
「ちょっと急いでいたから…」
「こっちもごめん…ちょっと…ボーっとしてて!」
「じゃ〜…急いでいるんで…」
『私は階段を駆け降りるその彼女を後目で見送りながら…
(ちょっと可愛かったなぁ…)』
『私はこのドラマのようなその出会いに過度の期待を持ったが…それ以上の進展もなかったし、この先も二度とその彼女に出会う事はありませんでした…せめてさよならぐらいは言ってほしかった…』
『歩道橋の下では、夕暮れのオレンジ色に染まった幹線道路で、ミニパトに乗ってやってきた婦警さん達が、駐車違反の取り締まりをやっていました…』
「はいっ 一旦ストップで〜す!」