光をもとめて
「Thank you so much!」
外国人の女の子が英語でお礼を言ってくると同時に、あたしの両手を握ってきた。
「ゆ…ユキちゃん、この子誰…?」
「…………妹のハンナ」
「…いっ…妹ぉぉ!!?」
ユキちゃんはめんどくさそうにため息をついてから平然と答えた。
ユキちゃんの衝撃的なカミングアウトに、夜だというのを忘れて大声を出してしまった。
「It saved me.(おかげで助かったわ)
My name is Hanna.
What you're name?」
「えっ…と…、マイネームイズ…アヤト…です」
あたしのぼろぼろな英語に、真白は吹き出して笑った。