光をもとめて
「お兄さんは何食べる?」
ハンナちゃんは笑顔で、今度は真白に話かけた。真白も笑顔で「何にしよっかなぁ」と優しく返していた。
ユキちゃんはと言うと、妹がいても相変わらずの無愛想と無関心っぷりを発揮している。
でも、ハンナちゃんを静かに見つめているユキちゃんの目は優しくて、雰囲気も、いつもより明らかに柔らかい気がした。
「アヤトさん、向こうにおいしそうなのあるよ!」
「あっ、うん」
ハンナちゃんはトレーを持っている手と反対の手であたしの袖を引っ張って、目当ての料理が並ぶテーブルに連れて行く。