青春、爆走。
プロローグ 「階段、爆走。」
時計が指す針はもう8時。

俺はベッドから起き上がった

大変な寝癖を気にせず着替えに専念中
…手が滑ってボタンがうまくはめられない。

ネクタイは締めぬまま気だるい姿で階段を
マッハ0.1秒で降りようとした。

「うぇ…ッ?」

瞬間。 友達の言葉が脳裏によぎった。

(急いでてー階段から落ちそうになったんだよねー)

(人間、急いでるとなんにもできねーなあー)

ははは。

…全くそのとおりだと俺は思う。

だって今、体験しているんだもの。
             by俺

ガッゴッ、と派手な音を立て階段から落ちた
おふくろが駆けつけてくるのが見える。
まるで隕石でも家に落ちてきたかの様な顔で
俺を見つめる。


みちゃいやーん☆


とか言ってる場合もなく
予鈴 5分前。

おふくろの言葉なんか耳にはいるわけがなく、
くつしたで床を滑りながら玄関にたどり着いた

…おのれフローリングめ。

かかとをふみつぶしたスニーカー

そういえばアイツに注意されたっけ

「かかとが可哀想だよ。
  馬鹿男。」

かかと立て
トントン、とつま先の部分を軽くたたきつけた

「いってきまーす…」

玄関を開けると

入道雲が空を覆っていた

今日も空が青いなぁ…




やっべ。弁当忘れた。
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