heart to heart2 キセキのつづき
ハッピーバースデー
予想していた通り、けっこうな出血量で私のほうが危ない。
緑のシーツの下で意識が飛びそうになりながら、赤ちゃんの無事を祈る。
それでも、聞こえた。
必死で生きようとしてる、元気な産声。
夢なのか、現実なのか。
「元気な男の子ですよー!」
想像してた“赤ちゃん”よりも小さくてやせっぽっちのくせに、泣き声は大きい。
白いタオルにくるまれて必死で泣いてる。
頭がボーっとしてて、半分落ちかけてる意識のなかで声をかけた。
“ありがとう”って。
それしか言葉が出てこなかった。
私と律の間に生まれてきてくれてアリガトウって。
普通の健康なママのもとに生まれてきたら、もう少しお腹のなかにいられたのにね。
それでも…この子は私を選んでくれた。
こみ上げるものがあって涙がこぼれた。
その涙を指で拭ってくれたのは、最愛の旦那さまだった。
律ってば目、ウルウルしてる。
私がもう少し元気ならからかってやろうと思ったけど、今は見逃してあげる。
「柚季、ありがとう」
“こちらこそ”って言おうと思ったけど、その途中で意識を失ってしまった。
緑のシーツの下で意識が飛びそうになりながら、赤ちゃんの無事を祈る。
それでも、聞こえた。
必死で生きようとしてる、元気な産声。
夢なのか、現実なのか。
「元気な男の子ですよー!」
想像してた“赤ちゃん”よりも小さくてやせっぽっちのくせに、泣き声は大きい。
白いタオルにくるまれて必死で泣いてる。
頭がボーっとしてて、半分落ちかけてる意識のなかで声をかけた。
“ありがとう”って。
それしか言葉が出てこなかった。
私と律の間に生まれてきてくれてアリガトウって。
普通の健康なママのもとに生まれてきたら、もう少しお腹のなかにいられたのにね。
それでも…この子は私を選んでくれた。
こみ上げるものがあって涙がこぼれた。
その涙を指で拭ってくれたのは、最愛の旦那さまだった。
律ってば目、ウルウルしてる。
私がもう少し元気ならからかってやろうと思ったけど、今は見逃してあげる。
「柚季、ありがとう」
“こちらこそ”って言おうと思ったけど、その途中で意識を失ってしまった。