heart to heart2 キセキのつづき
「何言ってんの、柚希は何も悪くないじゃん」

「だって…私がっ…律に心配かけてばっかで…」


律が子供の頃、喘息もちだったのは知ってたけど、ここ十数年と発作はなかった。

小学生以来なかったのに。


「ごめんねっ…」


律に申し訳なくて…。


「ばかー、なに泣いてんだよぉ」

「だ、だって…っ」

「泣かなくていいって。少し疲れてたところで、ホコリっぽい仮眠室に行ったからだよ。柚希のせいじゃないし」


律の指が私の涙を拭った。

私、自分のことばっかりで、律の異変に気付けてなかったんだ。
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