マザーレスチルドレン
Chapter 01
週末に僕は彼女とドライブに出かけた。
遠く街を逃れて、浜辺に寝転んで
彼女の作ったサンドイッチを食べ、
ビールを飲み、水平線や夜空を眺めて、
僕らはいろんな話をした。
彼女は、彼女の勤めてる会社の
嫌な上役のことや先週読んだ
サリンジャーの短編小説のことを話し、
僕は、今度買おうと思ってる新車のことや
二人の将来のことを話した。
そして、誰もいない
静かな海を二人で泳いだ。
あくる日、僕は吐き気がして目が覚めた。
彼女もひどく気分が悪いと言い始めた。
それで僕らは朝食を取らず、
浜辺を歩くことにした。
そして、そこでとても
奇妙な情景に出会った。
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数え切れないほどの魚が、
波打ち際に打ち上げられてたのだ。