マザーレスチルドレン
罪と罰
初めて口をきいた日から少しずつではあったが、ケンイチはアユミに心を開くようになった。
同じような境遇で同じ罪を背負った二人の悲しみは共鳴し、交じり合った。
……楽しかった?
何が?
子供の頃よ。
まさか……。
ぜんぜん?
うん、ぜんぜん。
ひとつくらいあるでしょ?
……ないなあ。
あはは、可愛そう。
アユミはあるのか?
うーん、あるよ。
お母さんがいた頃は楽しかった。
そっか。
あ、ごめんね。
……いいよ。
同じような境遇で同じ罪を背負った二人の悲しみは共鳴し、交じり合った。
……楽しかった?
何が?
子供の頃よ。
まさか……。
ぜんぜん?
うん、ぜんぜん。
ひとつくらいあるでしょ?
……ないなあ。
あはは、可愛そう。
アユミはあるのか?
うーん、あるよ。
お母さんがいた頃は楽しかった。
そっか。
あ、ごめんね。
……いいよ。