愛しいヒト
秘密


「隼人……。あー、ごめんねぇ。うるさかった?」


いつもみたいに
明るく言った。


「どしたん?イライラしてるっぽいじゃん?」


隼人は鋭い。
あたしが何か隠すと
鋭い目付きでそれを
見抜く。


「っあー。ちょっとねぇー。」


っつか、さっき
殴った手が痛いわー。

力入れすぎか。


「ふぅ…。手、冷やした方がいいぞ。」


「あ…うん。ありがと」


隼人は…優しい。



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