愛しいヒト
隼人の優しさは
アタシを縛り付けるため
だと知ってるのに…
アタシは隼人の優しさに
負けてしまう。
「ねぇ、隼人…。」
教室に戻ろうとする
隼人を呼び止めた。
「ん?」
「アタシ…隼人の何?」
自分でも意味が
分からないことを
言った…。
「杏…?」
「アタシ…意味わかんないね。ごめん。教室戻りなよ。」
アタシは…
何をいってるんだろう。
アタシは
隼人を使って
遊んでるのに…。
「杏!! 俺にとって杏は彼女だ。例え…杏にとって俺が何番目だろうと。
俺には杏だけだから。
杏が俺を振っても、俺はずっと死ぬまで好きだよ。」