君想い唄。-キミオモイウタ-
驚いたような隼人の声に答えることもせず、ただギューッと。
また沈黙。
暫くすると痺れを切らしたように、隼人が私を引き剥がした。
「…これは、OKってことでいいの?」
顔を覗き込まれて、目を合わせられる。
私は恥ずかしくなって、必死でその視線から逃れようとしながら、頷いた。
「っ」
隼人が息を呑むのが分かる。
私は少しだけ顔を上げて、
「…私も好きだよ」
はにかんだ。
目を見開く隼人。
その顔が面白くて、私は小さく笑みを漏らす。