君想い唄。-キミオモイウタ-
悲しげに光るのは、
「…雨……?」
ぽつり、ぽつり。
小さなその音が、やけに大きく耳に響く。
…いや、違う。雨じゃない。
涙だ。
降り注ぐ滴が目の縁に落ちて、すうっと流れ落ちていくのが分かる。
まるで、俺の瞳から流れているかのように。
……………待っていて、すぐに帰るから。
心の奥底に眠っていた感情が、目を覚ます。
あぁ、何で忘れていたんだろうか。
俺の大切な人を。
消えることのない、この想いを―――…