君想い唄。-キミオモイウタ-
泣きたくなかった。
隼人の前では。
だけどもう、堪えるのも限界だよ。
声を押し殺して、シーツを握る手に力を込める。
俯いて、目を閉じて、必死に涙を堪える。
止まれ。止まれ。
泣きたくない。
握り締めすぎたせいで、爪が手のひらに食い込んでいく。
それさえも構わず、私はぐっと眉間に力を入れた。
暫くそうしていると、やっと落ち着いてきて、私は静かに目を開いた。
また、歌い始める。
「I might keep waiting for you by when
Do not wish that it become happy
However, if it is possible to laugh by speaking with you each other, it is then good being able to meet you
I keep waiting for you until this wish is fulfilled………」
“どうか届いて”と願いながら……………。
すると、
「……………え?」
『なんで』
そんな言葉が、頭を支配する。
なんで、
何で隼人が、泣いてるの。