君想い唄。-キミオモイウタ-




後悔して、あの日の自分を恨んで、憎んで、だけどそうしていてもどうにもならなくて、結局私はただ、泣くばっかりで。


無力な自分に嫌気が差す。



ねぇ隼人、ごめんね。



痛かったでしょ?怖かったよね。


あんなに血が流れて、傷だらけで、痛くないはずがない。

自分に向かって車が突っ込んでくるなんて、怖くないはずがない。



悲劇のヒロインになんてなりたくないけど、こんな気持ちにもなるよ。


だって、隼人が意識のないまま眠り続けて、もう半年。

なのにあの雨の冷たさを、今も鮮明に覚えてる。






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